Vol. 052
世界を放浪した好奇心豊かな青年は
やがて“利他の心”で
相続・事業承継のプロフェッショナルへ
コンサルティング事業部
和田 剛彦Takehiko Wada
2024年2月9日
日本政府はいま、国民に「貯蓄から投資へ」の大号令を掛け、個人の自助努力による資産形成が求められる時代になった。一方、近年の統計では個人保有の金融資産2000兆円のうち半分以上を預貯金が占めている。戦後に醸成されてきた貯蓄を美徳とする風潮から、「お金を殖やす行動」への抵抗感は根強いようだ。個人が正しくリスクを理解し、投資を行えるようになるために、投資のための商品やサービスを提供する側でも個人が安心して取り組めるような選択肢を増やしていく必要がある。
サンフロンティアでは、「Compass」というブランドのもと、不動産小口所有商品を提供している。1口100万円から不動産投資できるという取り組み易さと、不動産の管理・運営をサンフロンティアが担い、出資者は分配金を受け取るだけという手間の少なさから、投資経験の少ない方を含めお客様層を広げている。また医療モールや保育園など、地域の生活に密着した不動産を扱っている公益性の高さも特徴だ。
「不動産投資は土地と不動産の価値が残る以上、元本がゼロになるリスクは低く、株式・投資信託と比べてもリスクは低い、ミドルリスク・ミドルリターンの投資」と語るのは、コンサルティング事業部の和田剛彦。「コンサルティングを通して、事業や顧客の繁栄にも貢献していく」という志を抱いて資産コンサルティングに従事する彼の仕事に懸ける想いを聞いた。
腕一つで生きていける力を身につけたい。世界一周の旅で得たもの
税理士法人に所属して10年のキャリアを積んだ後、サンフロンティアでは資産運用から相続、事業承継など資産に関するお困りごとに応えるプロフェッショナルである和田は、一方で、タイマッサージ師の免許を持つなど、意外性のあるカラフルな経歴の持ち主でもある。キャリアの始まりは新卒で入社した証券会社。大阪支店で先物取引の営業社員として勤めていた和田は、ゆくゆくは経営に携わるという目標を胸に、仕事を通じて経済や金融の知識を吸収していった。しかし、目先の利益を追う日々の業務に行き詰まりを感じ、2年半で退職。その後、思い切った行動に出る。バックパッカーとして世界一周の旅に出たのだ。
「遺跡や世界遺産が好きで、一生に一度は世界を見て回りたかったのです。リスクを背負える若いうちでないと行きづらい。このタイミングしかないという気持ちで飛び出しました」
語学に堪能なわけではなかった。食事をとるのも宿を探すのも、「I want to」で始まるような中学で習うレベルの英語を駆使して、9カ月の間にアメリカ、ヨーロッパ、中東、北アフリカ、東南アジアと各地を巡った。途中、バックパックをなくしてしまうなど旅につきもののトラブルも少なからずあった。所持品検査を偽って金品を盗もうとするニセ警察官や首絞め強盗など危険な場面にも遭遇した。それでも、世界を回る間に得た経験や旅先で出会った人々との縁は、和田の視野を大きく広げた。特に、世界各地で人々がさまざまな手段で生計を立て、自立して生きている姿は、和田の心を動かした。
「例えば、旅費を稼ぐために現地で散髪サービスを提供する日本人の美容師の方に出会いました。そういう方たちを見て、『人の役に立って稼ぐ力があれば、どんな場所でもどんな仕事でも生きていける』という実感を得たんです。私の父は自営業を営んでいました。その背中を見ていて、苦しい場面も腕一つで切り抜けていく力、『自立』することの価値を学んだように思います。たとえ会社名が無くても、自分の力で生きていけるようにという気持ちは今も持ち続けています」
実際に、自分の“腕一つ”でできる仕事に、積極的にチャレンジした。エジプトでダイビングのライセンスを取得し、タイでマッサージ師の免許を取得したのも、組織に依存せず生きていける力を身につけるためのチャレンジだった。彼の自立心は、今も続くキャリアの軸を形成している。
傍らに立って支えとなりたい。人に喜ばれる仕事を希求
世界一周の旅から戻った和田は税理士事務所に入所し、相続や事業承継を中心におよそ10年間、税務コンサルティングに携わった。ここで和田は、税務を扱う経験に加えて、“利他の精神”に出会う。その事務所が所属する税理士団体では、社是である「自利トハ利他ヲイフ」を大切にする風土があり、和田は研修や実務を通じてその精神を学び、実践していった。サンフロンティアを知ったのは、そんな折だった。
「上場企業で利他を掲げる企業は、当時の自分にとって衝撃的でした」
より大きな規模の仕事に関わりたいという気持ちも芽生えていた和田は、サンフロンティアに入社。これまでの経験を活かし、ビルオーナー様のパートナーとして相続や事業承継のコンサルティングを行う専門部署に配属された。
「お客様は都心5区のビルオーナー様なので、所有している1棟だけでも10億から100億円規模になります。税理士事務所時代の一番大きい評価額の相続申告と比べてもスケールが違うところに、仕事としてのダイナミズムを感じました」
会社に依存しない生き方を軸にキャリアを築いてきた和田。一方で、仕事のスケールが大きくなることで、社内で連携をとる機会が必然的に増える。当初、コンサルティング事業部には和田を含めて2人しかいなかったが、上司からかけられた言葉は、入社間もない和田に新たな気づきを与えた。
「社名に左右されない、プロフェッショナルとしてしっかりと価値を提供できる力は身につけようという話をして頂きました。ただ、自分ひとりではできないこと、つまりサンフロンティアだからこそできる仕事、届けられる価値がたくさんある。そういう仕事に携われるのもこの会社で働くことの魅力だから、そう言われて感銘を受けました」
生計を立てるということは、裏を返せば人のために役立つということ。証券マンから税務コンサルタント、いざとなればタイ式マッサージの施術師にもなれる。自立して生きるため、さまざまな職能に挑戦してきたのも、自分が人や社会にどんな価値を提供できるのか考え続けてきた結果なのかもしれない。利他の考えに触れ、サンフロンティアに合流した今、振り返れば、関わる人々に喜んでもらいたいという気持ちが常にあった。
「個人でも法人でも、表舞台よりは、傍らに立ってお手伝いをしたい。それが法人であれば経営企画、個人であれば相続や事業承継という形になります。形は違っても、サポートすることで人の役に立ちたいという芯は同じです。“異色の経歴”と言われることもありますが、自分の中では一続きなんです」
不動産投資の新しいカタチ。安心と価値を届けるCompassシリーズ
サンフロンティアにおける和田の仕事は、金額の大きさだけではなく、より多くのお客様に価値を届けられるよう裾野の広がりも持つようになった。お客様に寄り添い、将来にわたる資産保全・不動産活用に伴走するサンフロンティアの資産コンサルティング。その中核を担うメンバーである和田が現在注力している商品である「Compass」シリーズはその一つ。通常、取得するには数十億円規模の資金を必要とする優良不動産を、1口100万円、5口で500万円という手軽さで取得できる小口所有商品だ。
「従来の不動産運用は、富裕層の方が取り組むものでした。その間口を広げて、もっと多くのお客様にご提供したい。10億円単位の優良な不動産に500万円から出資ができます。社会的にも大きな役割がある商品だと考えています」
不動産の小口所有商品は黎明期にあると和田は語る。
「財産分与、遺産分割だけではなく、資産形成、ポートフォリオの一助になる商品です。株式や債券にない不動産だからこその価値に加えて、SDGsなどの社会貢献ができる商品もあります」
単に資産価値の高い不動産ではなく、地域社会にとって貢献し得る不動産を扱っている点にCompassシリーズの特色がある。保育園や医療クリニック、インターナショナルスクールなど、人々の暮らしに欠かせない社会インフラでもあるがゆえに、投資のリターン面でも長期の安定収益が見込める。
「『Compass』というネーミングには、お客様の人生の指針になるような商品を提供したいという気持ちが込められていますが、まさにお客様の安心・安全な生活を資産運用の面で支えられることにやりがいを感じています」
不動産の小口所有はこれから。普及拡大に注ぐ情熱の源泉
「不動産小口所有商品はまだまだ知られていない」と語る和田は、その普及に情熱を燃やす。大阪勤務時代の土地勘も活かして、関西の販路も開拓することもあれば、出張先で飛び込み営業をすることもあるという。
「この分野は、税理士の方や金融機関の方にもまだまだ知られていないんです。まずはそこから認知を広げていき、株式投資や投資信託と並ぶ商品にしていきたいですね」
働き方、生き方が多様化し、且つ先行きの見えにくい社会の中で、投資の選択肢を増やす「Compass」のような商品が果たす役割に、和田は確信を持っている。
「不動産運用はリスクが高いイメージがありますが、その理由には、投資額が大きいことがあると思います。その点、不動産小口所有商品は、投資額のハードルを下げて、安定した収入を得るための選択肢になり得ます。商品の分散、テナントの分散、地域の分散、時間の分散などを図れば、老若男女問わずリスクを抑えた運用が可能となります」
求めるのは笑顔。資産運用から税務までワンストップで気軽に相談できる役割に
資産コンサルタントとして、これまでの経験を活かした税務全般に関する知識や知見が和田の強み。「最終的には一人ひとりのお客様に対して、気軽にちょっとした悩みを相談できるような立ち位置で関わり、人生の安心に貢献したい」と語る。
「お客様が抱える相続や事業承継の悩みに対して、アンテナを張れる人財は多くないです。ご相談に応えられる人財がいないと、そもそも相談の声が聴こえてこない。私たちがお会いできていない、潜在的なお客様がまだまだいらっしゃるのではないかと思います。より多くの方のお役に立つためには、お客様のお悩みに気付ける人財を育てていく必要があると感じています」
後進の育成に力を入れるのも、不動産投資の普及に心を砕くのも、それらがより多くのお客様の幸せにつながると信じているからだ。和田にとって利他の精神は、自然な欲求として湧き上がってくるものだという。
「前職を含めるとおよそ17年、当社の社是でもある利他を心がけて行動しているので、誰かのお役に立たせていただいて自分も喜びたいという自然な欲求なんだと思います」
お客様の喜びそのものが、自らの喜び。和田にとって、どのような仕事であってもその本心は変わらないことを伺わせるエピソードがある。
「ボランティアでダイビングショップのお手伝いをする機会がありました。インストラクターが子どもに教えている横で、水の中で海藻を摘んで食べてみたりして、並んでいる子たちの緊張をほぐすんです。無報酬でも、笑ってもらえたり、喜んでもらえたりするのがうれしいから、やりたくなります」
笑顔を愛する和田が仕事を通じて見据えるビジョンには、常にお客様の笑顔が浮かんでいるのだろう。
Next Frontier
FRONTIER JOURNEYに参加していただいた
ゲストが掲げる次のビジョン
“安心できる資産形成に関する相談相手として、一人でも多くの人の人生に貢献したい”
編集後記
「人の行く裏に道あり、花の山」――。他人と逆の行動を取ることが利益につながるという投資にまつわる格言がありますが、「貯蓄から投資へ」の時代、今や投資そのものは裏街道ではなく、多くの国民の生活設計に関わる本道になりつつあります。一方で、投資を始めると目先の利益が関心事となり、商品そのものへのこだわりが薄れ投機的になってしまうことも否めません。長期的価値のための投資と短期的利益を追う投機は、どのように分別すればよいか。本当の意味での「投資」を行う一つの視点として、個人の利益に加えて将来世代や地域社会への還元など、自分を含む社会全体にとって投資に値する価値がその銘柄にあるかどうかという基準があるのかもしれません。
「Compass」シリーズは、医療と教育をテーマにした新築モールや認可保育園など、社会に還元される価値を含む商品を多く揃えています。ご自身やご家族の安定した未来を創るために。
Compassシリーズのご案内はこちらから:サンフロンティアの小口所有商品とは | サンフロンティア不動産株式会社 (koguchi-fudosan.com)
いかがでしたでしょうか。 今回の記事から感じられたこと、FRONTIER JOURNEYへのご感想など、皆さまの声をお聞かせください。 ご意見、ご要望はこちらfrontier-journey@sunfrt.co.jpまで。
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