サンフロンティア不動産株式会社
代表取締役社長
私の座右の銘は、『動機善なりや 私心なかりしか』です。常に起こるあらゆる場面において、普段から正しい判断をするための基準を示したものです。私は一度限りの人生を立派なものにしたいと願望を抱いています。そのためには自らの利益ではなく、人様の利益を優先して考え、世の中に役立つことを積み重ねていくことが大切だと信じています。その言葉の意味は「判断をするとき、人間として常に動機が善意からのものであるか心に問いかける、更には自らの利益や名声を求めての判断が優先していないか、やましさや私心がないものでなければ真の成功にはいたらない」ということです。学業という基礎期を終えた後の人生は、成長期、応用期における生き方とビジネスによって、人や社会が良くなっていくことがこの世に生を受けた意義であり、その結果が周囲から押し上げられるように自分の幸福や成功に繋がっていく。幸せな人生や家庭には必ず「世の中に貢献する」という確信に満ちた生き方こそが要諦なのだと思ってやみません。一期一会での人との出会いに期待し、人との出会いを大切にし、人との出会いを大きなご縁にしていく。「経営とは人なり」、自分から人をどれだけ大切にできるかだけに、拘ってまいります。
31歳の創業時、お金も人脈もなく、知識や知恵も不足している私が頼れるものは、サラリーマン当時の社長が(根も葉もなく?)言ってくれた「君は1万人に1人の逸材だ!」とのおだて言葉と、能力のない私に対し中学時代に恩師がかけてくれた「努力はうそをつかない」という言葉を信じ貫いた、これまでの生き方からの信念だけでした。夢を追いたいと独立し、起業するもバブル崩壊も重なり6年間はアップダウンの繰り返し。「人は何のために生きるのだ」と悶々とする日々を送っていました。生きるためのヒントを必死に求め、すがる思いで13箇所もの各種勉強会やボランティア団体、異業種交流会等に参加するも解はなかなか出ません。そんな37歳の時、「話し方教室」での同期生との出会いから、袖擦りあう縁を手繰る中で、人生の転機となった京セラ稲盛名誉会長(KDDI創業者)に出会う機会を得たのです。事業を成功させるためには「1000冊の本より一人の偉大な師を得る」ことの格言どおりになっていきます。
稲盛氏から人間としての思いやりに溢れた『利他』の生きかたを知り、経営とは「社員を守ること」と目を覚ませてくれ、「心の純粋さこそが偉大なことを成し遂げる」と思ってもいなかったことを指南いただくことになったのです。利益を求めるよりも企業活動を通して人や社会に役立つ行為を純粋な心で追求すること、その結果がお役立ち高としての利益であるという思想。「企業は社長の器以上にならない」、松下幸之助さんと並ぶ偉大な経営者が持つ社会摂理にかなった考え方は、「誠実に生きたい、正しく生きたい」と強く憧れていた私の心に、夏の砂浜にまいた水のように強烈な勢いで吸収することになったのです。
以来私の生き方は、ただ一途に自分で決められる領域である「自身の考え方を高めること」に拘って参りました。「思いやりと正しさ」の方向で心を磨き高める生き方を、人の喜びを価値観に実行を繰り返しながら10年間貫いて参りました。37歳で気づきを得るという遅咲きですが、毎日の仕事に脇目もふらずに没頭する中で、仕事を通して実学として哲学を築き上げてまいりました。業務上の壁や難問に当るところから研究し勉強する。勉強すると未熟さが自覚でき、自分が未熟なゆえに日々の努力を重ねられる。自らの精神性を高める努力と、実業である不動産知識の習得を重ねる中で多くのお客様との出会いや喜びをいただくことができました。私のような何もない人間を当てにしてくださること自体がもったいなく感謝感激です。真の創業とは、この37歳の時の稲盛氏との出会いからです。「因果応報」のとおり「正しい志」を抱く大切さ、心に思わないことが実現できるわけがないのです。お客様に役立ちたい一心で取り組んだ結果、現在の状態はお客様に育て上げていただいたというのが正直な感想回顧です。
私は一期一会の出会いを大きな出会いにしたいという思いから、年齢・学歴・経験等一切関係なく先入観をもたずに均一に考え方の賛同者を募っています。それは「人間としてどう生きるべきか」の問いかけであり、普遍的な人生観を共有したい、心の絆で結び合えた人間関係の中で人生の大半を過ごしていきたいという思いからです。私は生きる目的をこう考えます。それは『この一生をかけて、どれだけ多くの人に役立たせていただくことができたか』と。いかがでしょうか。つまり人様から必要とされる人間として生きていきたいのです。そして一生で一番多くの時間を費やす仕事において、生きる目的である「人に役立つこと」を本業を通して創造的に実現して参りたいと考えています。しっかり目的を掴んだ生き方であれば思い悩むことも少なくなり、その分の力強い努力ができます。仕事に生き甲斐や、やり甲斐、働き甲斐が出てくると思いませんか。お金等の物質的な幸せも大切ですが、それにも増して心の豊かさ、充実感・やり甲斐、そして夢、もっというなら「志」を大切にしたいのです。当社は「顧客リピーター率70%」が示すように、ご満足度の高い企業を目指しています。世の中からご支持を受け、良いことをしている誇りは何物にも変えがたいものがあります。仕事を通して世の中に貢献する。仕事の時間を従業員全員が人生の自己実現の場として、価値高いものにしようと訴え経営しています。サンフロンティアはそれが実現できる会社なのです。
当社のことを社長の私からご紹介させていただくと、理念を大切にした「ものづくりと専門サービス」の新しいタイプの不動産会社です。「経営とは人なり」のとおり、人が主役で一人ひとりの持つ無限の可能性に期待し、人財育成には時間もお金も思いもかける企業です。個人プレーより団体プレーを重んじる、社員の「思いやり」をベースとしたエネルギッシュな大家族的企業であると思います。礼節を大切にしつつ、若手に現場を任せ、創造と実行の自由闊達さが尊重される、上下縦横にとても風通しの良い会社です。人が遣りたがらないことや難しいことといったような「無から有を作る」ごとくのチャレンジスピリッツに溢れ、挑戦していく風土となっています。事業の幅が広く様々な業務が経験できる総合的な不動産業の場が準備されています。
大切にしている理念・哲学について簡単にご説明いたします。 経営の核である社是の「利他」は、自分の幸せの前に仲間の幸せ、お客様の幸せを考えたい、そんな美しい心で生きたいと思うところから定めました。また経営理念を「全従業員を守り、物心の幸福を追求することを旨とし、同時に共生の心をもって人類・社会の繁栄に貢献する」と定めています。これは従業員が3人程度の時に「従業員をなんとしても大切にしたい」という前述の転換点での経験から、仲間をことのほか大切にする思想であり、その為に「自分以外の仲間やお客様に10倍貢献すること」に拘りぬくことで社員の幸せがきっと来る、そして報酬や待遇といった物質的豊かさだけでなく、人の喜びが自分の喜びに直結するような精神的豊かさを追求しよう。更に自分の幸せ感を感謝に換えてもっと頑張り、地球上の動植物と共生し進化発展を目指すことで「仕事を通して人類・社会の繁栄に貢献する」ことを目指そうというものです。
社内には、「利己主義よりも利他主義」「正しいことを貫く」「絶対的積極」という従業員がめざす三大方針があります。集団として進むべき方向を明確にするために、この利己よりも利他、うまくやろうではなく正しいことをやろう、消極でなく常に積極という、人間として大切にすべき考えを重視しています。200名からの社員が目指す方向をきちんと見据え、左右に三十度範疇のぶれは一切気に留めず、ベクトルをそろえて自由闊達に活動する組織の強さは、実績を振り返るとき相当な力となっていることを実感します。「人として何が正しいか」を追求し、「美しい仕事」を実行する。真の自由とは自分の身勝手さにとらわれずに大きな視点、「社会益」という観点に立った発想から融通無碍に得られるものではないでしょうか。創造性豊かに能力を存分に発揮するような生き様が、従業員一人ひとりの基軸となる会社づくりをしています。
そして企業哲学を「地球上の資源の無駄遣いを抑えることに少しでも貢献しつつ、人類社会の進歩、発展に貢献する」と掲げ、普遍性かつ時代性といったものを重視します。その私達に与えられた役割遂行のために、開発型でなく、不動産ストックの再生、活用、流通に専念することで、今から未来志向の企業として、環境社会と共生して社会貢献して参りたいと考えております。
最後になりますが、企業活動の根幹においては「人財育成こそが経営」の信念の下、知識よりも誠実さや素直さ、向上心など「人柄」を大切にした人財採用を行っております。仕事のできる経験豊かで利発ですが個人主義的な中途者を採用するより、フィロソフィに賛同してくれる、どちらかというと努力を人一倍しながら誠実で正しいことがやりたい美しい心を持った方を採用させていただいています。新卒者中心に素人を採用し、時間をかけながら教育と現場によって人格を育成し、意識や知識のフェイズを高め、高度人財へ育て上げることを大切に取り組んでいます。文系理系問わず専門分野以外に、心理学、哲学、人間学、または日本史に興味のある人が多いのも特徴かもしれません。方針明確で現場を重視し、大胆に若い人にも権限を委譲し、場数を踏むことで人財を現場経験の中から育て上げます。「自発・自立・自覚」の精神で自主性を引き出し、本人の意欲を尊重し責任感で事業の遂行完結に導く体制です。勿論周囲には経験豊かな上司や専門家を配置してフォロー体制を整えます。
また常に創造的に日々を送る社風ですから「昨日と同じ今日にするな、見えないものを見に行け、創造的なことにチャレンジしろ」の精神で、すぐ横のビジネスにも貪欲に取り組み新規事業を発生させます。事業拡大、多角化の中から採算意識と専門知識、マネジメント力を身につけた自ら燃えるリーダーが育ちます。個人ではなくチームとして付加価値を追求し、見識と思いやりに満ちた懐の深い“人財”を育てることが企業にとって大切なことだと考えます。
以上、平素から考えていることを述べてみました。 私のやりたいことの最たるもの、それは生意気かもしれませんが「世の中に役立てる人を育てる」ことです。今後とも一層勉励精進して参りますので、ご指導ご鞭撻下さいますよう宜しくお願い申し上げます。